腸って超ダイジ!ココロと カラダへの影響。キホンの巻
「腸内環境を整える」というフレーズの商品が巷には溢れ、なんとなく腸内を良くすることは美容と健康に良いと思い、「乳酸菌入りの。。」とか「腸内細菌を整える。。」というフレーズがある方の商品につい手を伸ばしてしまう。
そんな経験はありませんか?
もはや刷り込まれている気もする腸内細菌のカラダへの良さですが、そもそもどうして腸内を良くする必要があるの?便秘を改善するため?消化不良を起こさないため?
調べていくと、どうやらそれだけではない驚きの発見が出てきました!
こちらではまず、腸の構造や働きなどのキホン的な知識を学び、なぜ腸内を良くする必要があるのかを考察していきたいと思います。
腸の構造
腸は大きく分けて小腸と大腸があります。胃、十二指腸から続く小腸は「空腸(くうちょう)」「回腸(かいちょう)」からなり、栄養素の吸収が主な働きです。長さは約6mもあります。小腸で吸収された食べ物の残りカスや吸収されなかった食物繊維は大腸に送られます。
小腸は我々の生命に重要な臓器のため、免疫が発達しており、他の臓器に比べて病気が少ないのです。大腸ガンはよく聞くけど、小腸ガンってあまり聞かないのはこのためですね!
大腸は「上行結腸」「横行結腸」「下行結腸」「S状結腸」「直腸」からなり、長さは約1.5m前後です。上行結腸では内容物は水様ですが、徐々に水分が吸収され横行結腸終末部から下行結腸では粥状(かゆじょう)に、S状結腸で初めて便の形状になりためられます。そして、食事等の胃結腸反射などにより直腸に下り、大脳から排泄指令が出て、肛門括約筋の働きにより排便されます。
便が形成されるS状結腸・直腸で大腸がんの発症頻度が高いのは、特に便が形成されるこの部位に腸内細菌の数が多く、腐敗菌による有害物質の発生が多いからと考えられています。
腸のはたらき-腸はセカンドブレイン-
自分の意思に関係なく自律神経のもと24時間働く腸は、第2の脳とも呼ばれてます。
腸の働きはざっくり以下の3つに分けられます。
- 栄養の吸収
- 有害な物質の排出
- 有害菌等の侵入阻止
よく知られている吸収の働きをはじめ、体外からやってくる有害物質を解毒・ブロックするバリア器官としても働いています。身体の外のものが最初に体内に入っていくのが腸となるため、免疫細胞の約70%が腸に存在していると言われています。また、ビタミンやホルモン、酵素も腸が作っているため、「口内炎が腸内環境が原因だ」とか、「うつの症状が腸内を改善させると向上する」というようなお話しは、腸このような働きが阻害されるため起こるという理由ですね。
その他にも、米コロンビア大学の研究チームが、移植された腸にドナーの造血幹細胞が存在することを突き止めたことより、腸でも血球に含まれる細胞や免疫に関する細胞が作らているということが分かってきています。
腸がカラダにとって大変重要な組織ということが分かります。
腸内環境が悪くなるとどうなるの?
食生活などの乱れで腸内環境が悪くなると、先にのべた腸の働きがうまく行われなくなります。腸の働きがうまく行われなくなると、たくさんの弊害が起こってくることはもう予想できそうですね!
身に覚えのある症状や、身の回りの人に当てはまる人がいるのではないでしょうか。
人間の構造は複雑なので腸だけ良くすれば全て悩みは解決するのかというと、そうではないとも思いますが、カラダもココロもつながっているからこそ、1つ良くなると他にもよい影響が出てきそうとだなと期待もできます。
盲目的に商品を買う前に自分で基本的なことを理解して決断していきたいなとおもいました。腸を超ダイジにしていきましょう!
参考文献
[Human Intestinal Allograft Contain Functional Hematopoietic Stem and Progenitor Cells that are Maintained by a Circulating Pool] Novemver 29, 2018 Megan Sykes, MD